盆栽

2024年11月20日

銀杏の盆栽の作り方|育て方のコツとお手入れ方法を解説

盆栽に興味を持ち始めた方のなかには、銀杏の盆栽を育ててみたいと考えている方もいるでしょう。銀杏の盆栽を育てればイチョウになります。銀杏は盆栽のなかでは育てやすいため、初心者におすすめです。今回は銀杏の盆栽の育て方について解説します。

最終更新日 : 2024年11月19日

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銀杏の盆栽の作り方

銀杏の盆栽を作るには主に次の2つの方法があります。それぞれの方法についてみていきましょう。

銀杏の種を購入して植える

銀杏の種を購入して植えれば、銀杏の盆栽を作れます。銀杏の種は道の駅や産直市場などで売られているため、足を運んでみると良いでしょう。

また、ネット通販でも銀杏の種を取り扱っているショップがあります。ネット通販なら道の駅や産直市場よりも品種が多いため、好きなものを選べます。銀杏を種から育てて盆栽を作りたいのであれば、ネット通販で購入するのがおすすめです。

拾った銀杏を植える

イチョウの木の下を見てみると銀杏が落ちていることがあります。落ちている銀杏を拾って種にする方法でも盆栽を作れるため、近所にイチョウの木があれば、銀杏を探してみましょう。

イチョウの木には、雄の木と雌の木がありますが、このうち実がなるのは雌の木のほうです。雄の木には実がならないため、雌の木の付近を探すようにしましょう。

銀杏は胚珠がむき出しになっている裸子植物です。胚珠を持つ植物は、育つための養分が蓄えられています。根本の部分が太りやすく、盆栽としての樹形が早く完成するのが特徴です。

銀杏の盆栽の育て方のコツ

銀杏の盆栽を育てるときのコツについてみていきましょう。

銀杏の盆栽の置き場所

銀杏の盆栽を置く場所は、日当たりと風通しの良い場所を選びましょう。銀杏は比較的丈夫な植物です。日当たりに注意しながら植えれば、問題なく育ちます。

しかし、まったく日の当たらない環境に置くと、葉色が悪くなるなど生育に悪影響を与えます。また、真夏の時期の西日もあまり良くありません。真夏の西日だけは避けるようにして、それ以外はできるだけ日光が当たる環境に置いておくようにしましょう。

また、芽が出始めたときには、霜や寒さから銀杏がダメージを受ける可能性があります。ある程度の霜や寒さには耐えられる強さを持っていますが、鉢で育てる場合、寒さが厳しい時期には根の保護が必要です。

銀杏の盆栽の水やり

銀杏は水を好む植物です。春から秋までの季節にはしっかりと水やりをする必要があります。特に夏場には水切れしてしまわないように注意しましょう。真夏は土が乾いてしまうことがあります。そのようなタイミングでたくさん水を与えるようにしましょう。

水やりの頻度の目安は、春と秋は1日に1回程度、夏は1日に2回程度です。冬はそれほど多く水やりをしなくても問題ありません。2日に1回程度を目安にしましょう。

土の乾き方を確認しながら、水やりの回数を増やしたり減らしたりするのが上手く育てるコツです。

銀杏の盆栽の施肥

施肥というのは、作物の生育に必要な養分を供給したり、土壌環境を改善したりするための作業のことです。銀杏の盆栽を育てる際、真夏を除いて4~10月の間は月に1度のペースで施肥をする必要があります。

葉の色を維持させたい場合には、リンやカリを含む肥料を使用しましょう。

また、銀杏の胚珠には養分が豊富に含まれています。実生から育てている場合には、胚珠を外さないように注意しましょう。

銀杏の盆栽のお手入れ方法

銀杏の盆栽を育てる上で必要なお手入れの方法についてみていきましょう。

剪定

銀杏の盆栽の剪定は、新芽が出始める3月ごろの時期に実施します。1つの枝に残す芽の数は2~3程度が目安です。ほかの芽は摘んでおき、枝が伸びないようにしましょう。

銀杏が上に大きく伸びすぎるのを抑えて、枝を適度に減らしてバランスの良い形に整えることが大切です。

針金掛け

針金掛けは、枝の伸びる方向を調整するために行うお手入れです。銀杏はまっすぐ伸びる植物であるため、針金掛けは基本的には必要ありません。しかし、好みの形に仕上げたいのであれば、針金掛けを行いましょう。

銀杏は若いうちだと幹や枝が柔らかいため、形を付けやすいのが特徴です。しかし、その一方で折れやすいため、針金掛けをするのであれば注意深く行いましょう。また、幹を強く曲げると、枝の根本から新しく芽が出る「胴吹き」が起きやすくなります。

植え替え

銀杏は成長が早いため、根詰まりが起きやすく、植え替えをする必要があります。植え替えの頻度は1~2年に1度を目安にして、時期は芽吹きがスタートする2~3月末までに行うのが良いでしょう。

植え替えの際には土を落とす必要がありますが、根の先3分の1程度が目安です。長い根があれば早めに処理するのが望ましいですが、処理しすぎると根が弱ってしまいます。そのため、カットしすぎず、根を巻くようにして鉢に収めましょう。

病害虫への対策

銀杏の盆栽は病害虫に強く、昆虫や細菌によるダメージをほとんど受けません。ほかの種類の盆栽と比べて手間がかからず育てやすいのが特徴です。

しかし、日当たりの悪い場所や風通しの悪い場所に置いておくと、葉ダニや昆虫の幼虫が付くことがあります。そのため、日当たりと風通しの良い場所に置くようにしましょう。そうすれば、病害虫の被害を受けることはほとんどありません。

それでも心配であれば、殺虫剤などを使用して消毒するのが良いでしょう。

まとめ

銀杏は丈夫であることから、盆栽として育てやすい植物です。日当たりと風通しの良い場所に置いておけば、病害虫の心配もほとんどありません。水やりはしっかりと行う必要があります。銀杏の盆栽を育ててみたいと考えている方はぜひ挑戦してみましょう。

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