
2025年1月28日
京黒松の盆栽の育て方とは?きれいに保つお手入れのコツもご紹介
黒松の盆栽は、日本の盆栽文化を象徴する樹種の一つで、その力強さと優雅さから多くの人々に愛されています。 そこで今回は黒松の育て方とお手入れのコツについてご紹介します。
最終更新日 : 2025年1月28日
この記事は約4分で読み終わります。
黒松の盆栽の育て方とお手入れのコツ

日当たり
・日光をたっぷりと必要とするため、1日6〜8時間以上の直射日光が当たる場所が理想的です。
・特に春から秋の成長期には、十分な光を確保することで健康な成長が促されます。
・屋外で育てるのが基本です。屋外の自然な環境で季節の変化を感じることで、健康を維持できます。
置き場所
・春・秋:日当たりの良い場所に置き、しっかりと日光を浴びさせます。強風の日は一時的に風を避ける工夫をします。
・夏:夏の直射日光が強すぎる場合は、午前中の日光が当たる半日陰に移動します。
・冬:冬の寒さには比較的強いですが、鉢が凍結しないように注意します。屋外で管理する場合、霜が降りる地域では防寒対策として風よけを設置するか、屋根の下など霜が直接当たらない場所に移動します。
剪定と樹形の整え方
剪定の時期
・春(3月〜5月):新しい芽が出てきた頃に行います。特に新芽(新しい松葉)の間引きが重要です。
・秋(9月〜11月):成長が緩やかになる時期に行います。この時期は枝の剪定や不要な葉の取り除きをします。
剪定方法
・新芽の摘み取り(芽摘み)
新しい芽が出たら、弱い芽を残して強い芽を摘み取ります。これにより、樹形が整い、全体のバランスが良くなります。芽摘みは、手で摘むか、専用のハサミを使います。
・枝の剪定
枝が混み合っている部分や、形を崩している部分を剪定します。主に春と秋に行います。新しい枝が伸びたら、形を整えるために適度に剪定します。
太い枝を切る場合は、切り口が大きくならないように注意します。切り口には癒合剤を塗って保護します。
・古い葉の取り除き
古い葉や枯れた葉を取り除くことで、風通しが良くなり、病害虫の発生を防ぎます。特に秋には、古い葉を落とし、新しい成長を促すために重要です。
注意点
・剪定の量
一度に多くの枝や葉を剪定しすぎないようにします。植物にストレスを与えないために、少しずつ行います。
・道具の消毒
剪定に使用するハサミやナイフは、使用前に必ず消毒します。病原菌の感染を防ぐためです。
水やり
・土が乾いてから水を与える
黒松は乾燥に比較的強い植物なので、土の表面が乾いてから水を与えます。
常に湿った状態にする必要はありませんが、完全に乾燥させすぎないように注意します。
・たっぷりと与える
水やりの際は、鉢の底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。
鉢の中の古い空気を排出し、新しい酸素を供給する効果もあります。
夏場や乾燥が激しい時期には、葉や幹にも霧吹きで水を与えると効果的です。ただし、夜間の水は病気の原因になることがあるので避けます。
肥料
成長期の春から秋にかけて、月に一度程度の頻度で適量の肥料を与えます。バランスの取れた盆栽用の肥料が適しています。
冬は成長が止まるため、肥料は控えます。
植え替え
植え替えは2〜3年に一度の頻度で行います。
植え替えの最適な時期は、冬の休眠期が終わり、新芽が出る前の早春です。この時期は根が活動を始める前で、樹木にストレスを与えずに植え替えができます。
盆栽の植え替えについては下記の記事にてより詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
「ミニ盆栽の植え替えに挑戦!方法や時期、最適な土の種類などについて解説」
病害虫対策
アブラムシやカイガラムシが発生しやすいため、見つけ次第専用の薬剤で駆除します。
まとめ

黒松の盆栽は、樹木そのものの力強さや優雅さだけでなく、手入れをする楽しみや、四季折々の変化を感じられる点にあります。また、長寿命で伝統的な文化と深く結びついており、育てることで自然や日本文化への理解が深まります。
黒松の盆栽を育てながら、その魅力をじっくりと味わってください。
京都花室 おむろでは初心者にも育てやすい盆栽を取り扱っております。
「京都花室 おむろ」の盆栽は、従来の盆栽イメージとは異なり、難しいお手入れは一切不要。鉢植えに水を与えるなど、通常の花鉢のように簡単なお手入れだけで、何年にも渡って花を咲かせます。
信楽焼や北山杉の特選升など、器にもこだわりがあるので、贈り物にもぴったりです。興味のある方は是非ともご覧ください。