2024年11月18日
山茶花を盆栽で楽しもう!基本の作り方とコツを解説
庭木や生垣として植えられているイメージが強い山茶花(さざんか)ですが、実は盆栽でも育てられます。濃い緑の葉をつけた立ち姿から美しい花をつけた姿まで、1年中さまざまな姿が楽しめるのが魅力です。今回は、山茶花盆栽の育て方やお手入れ方法、上手に育てるコツを紹介します。山茶花盆栽にチャレンジしたい方はぜひ参考にしてください。
最終更新日 : 2024年11月17日
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山茶花の盆栽の魅力とは
山茶花盆栽は、花をつけた姿が楽しめる「花もの盆栽」のひとつです。開花は10~12月ごろと、自然界に花が少ない時期に花を咲かせます。寒いなか花をつけた姿は凛として美しく、「ひたむきさ」「困難に打ち勝つ」などの花言葉がつけられています。
山茶花は日本原産の植物であり、自生種の山茶花は白色の5~7弁の花が咲くのが特徴です。園芸品種は300種類以上と非常に豊富で、白以外にも赤やピンク、縁だけピンクのものなど花の色もさまざまなので、自分好みのものを探す楽しみもあります。
山茶花の盆栽の育て方・お手入れ方法
山茶花は、樹齢数百年を超えるものもある長寿の植物です。盆栽でも適切な方法で育てれば長く楽しめます。ここでは、山茶花の盆栽の育て方やお手入れ方法を紹介します。
栽培に適した環境|日当たりの良い場所
山茶花は日当たりと風通しが良い場所を好むため、戸外で育てるのが理想です。ただし、冬に花をつけるだけあってほかの植物よりは寒さに強いものの、椿ほどの耐寒性はありません。そのため、気温が-5℃を下回る場合は防寒対策が必要です。
日光と風通しを確保できるのであれば室内でも育てられますが、冷暖房の風が当たる場所は避けましょう。
水やり|表面が乾いたらあげる
水は土の表面が乾いたら、その都度たっぷりと与えます。水を好む植物なので、鉢底から水が流れ出てくるまでしっかりと与えましょう。水やりの頻度の目安は春~秋が1日2回、冬は2日に1回です。
ただし、鉢の大きさや置き場所などによって、水切れするまでの期間が変わります。上記はあくまでも目安とし、何日で土が乾くのかを確認した上で適切な頻度を考えましょう。
肥料|有機性の肥料を与える
肥料は年に数回、油かすや玉肥、骨粉などの有機性のものを与えましょう。3~4月・6月上旬・9月にそれぞれ1回ずつが目安です。もし花が残っている場合は、花が終わるのを待って追肥します。
剪定|3〜4月に行う
剪定は3~4月ごろの、花が終わってしばらく経った時期に行いましょう。剪定とは、盆栽の見た目を整えたり風通しを良くしたりするために、余計な枝葉を落とす作業のことです。
伸びた枝を半分ほどの長さまで切り戻し、枝が混み合っている場合は弱い枝を中心に根元から切り落として間引きします。
花が終わった後でも、強めに切り戻したり間引きしすぎたりすると、株が弱ったり翌年の花のつき具合に影響します。株の大きさを変えるような強い剪定は数年に1回程度にとどめましょう。
植え替え
植え替えは3月中旬の新芽がつくころ、2~3年に1回を目安に行います。用土には赤玉土を7割、砂を3割ほど混ぜたものを使用し、これまでより少し大きな器に植え替えましょう。
根詰まりを起こすと育ちが悪くなるので、鉢底から根っこが出てきていたら2~3年経つのを待たずに、その時点で植え替えてください。
山茶花を盆栽で上手に育てるコツ
ここまでに紹介した以外にも、山茶花を盆栽で上手に育てるために押さえておきたいコツがあります。
春と秋に防虫対策をする
山茶花の葉っぱには、5~6月と8~9月ごろに「チャドクガ」という害虫の幼虫がつくことがあります。
チャドクガの幼虫がつくと葉っぱが食べられてしまう上に、うっかり素手で触ると激しいかゆみをともなう発疹ができるため、4~10月は月1回を目安に殺虫殺菌剤を散布しましょう。
花が散った後に花がら摘みを行う
山茶花を健康的に育てるには、花がら摘みも欠かせません。花がら摘みとは、咲き終わった花を取り除く作業のことです。
花がらを放置すると翌秋に実がなり、実に養分を吸い取られてしまいます。花が終わったら花柄と子房をまとめて除去し、実がならないようにしましょう。
まとめ
山茶花は、適切にお手入れすると長く美しい姿を楽しめます。花盆栽に挑戦したい方は、山茶花盆栽を選んでみてはいかがでしょうか。
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一般的な盆栽のように難しいお手入れをする必要はなく、水やりなどの簡単なお手入れだけで育てられるのが魅力です。「盆栽に興味があるけど、お手入れが大変そう」と悩んでいる方は、ぜひ京都小鉢(ミニ盆栽)シリーズをご検討ください。